こんにちは、マンション管理士・税理士の深谷高史（ふかやたかし）です。
2021年7月に信州大学経法学部にて講義をさせていただきました。
数回に分けてブログでその報告をいたします。
長野県松本市での学生生活
1996年3月、私は愛知県立碧南高校商業科を卒業しました。
普通科ではなく商業科でしたので、大学への一般入試を受けた際には非常に不利でした。
そのため一年間浪人生活を過ごし、1997年4月に信州大学経済学部へ入学しました。
《写真》エレファントカシマシのボーカル宮本浩次をマネて髪の毛を伸ばしていました（笑）
当時は経済学部の中に「経済学科」と「経済システム法学科」という２つの学科がありました。
私は経済学科だったのですが、法律科目も多く受講しました。学生時代は資格をひとつも取得しなかった代わりに、手当たり次第に講義を受講しました。
経済学・経営学・法学を好きなだけ学ぶことができる環境だったと今でも感謝しています。
《写真》大学２年生の春に断髪しましたが、やはりエレカシ宮本をマネして白いシャツ（笑）
信州大学経済学部の沿革
だいたいの沿革はこんな感じ…
1919年 旧制・松本高校の設置
1949年 信州大学文理学部の設置
1966年 人文学部経済学科の設置
1978年 経済学部の設置
1995年 経済システム法学科の設置
2005年 法科大学院の設置
2016年 経法学部の設置（長野県内では初の法学学士過程）
２～３年前にこっそりもぐりこんで受講しましたが、法律科目は租税法や環境法などとても充実していました。
いま私が学生になったとしたら区分所有法で卒業論文を書きたいです。
著名な卒業生と言えば…
小説家・北杜夫（旧制松本高校理科乙類（新制信州大学文理学部の前身））
元東京都知事・猪瀬直樹（人文学部経済学科）
俳優・佐藤二朗（経済学部）
…個性豊かですね！
《写真》信大生の必読書！ 北杜夫「どくとるマンボウ青春記」1968年初版
学生時代を振り返っていま後悔していることと言えば…
教養科目として人文哲学系の科目をもっと受講すればよかったなぁ～
当時、人文学部には山本哲士先生がいらっしゃいましたがまったく私は受講しませんでした。もったいない！
授業科目名は「現代職業論」
今回登壇依頼をいただいた授業科目名は「現代職業論（Job and Career）」です。
経法学部（旧・経済学部）の卒業生をゲスト講師に招いてオムニバス形式で行われています。
後輩の進路選択の参考としていただくために、卒業生の学生生活・進路選択・社会生活・職業生活をお話するという内容です。
仕事と無関係な話も含めフランクに語ってもらいたいという要望を受けました。
学術的な内容は普段の講義で聴いているし、資格試験の勉強法は世間にあふれているし、税理士試験の受験ガイドは興味があるなら自分で調べているはずです。
したがいましてやはり要望に沿ったかたちで「就職氷河期世代の私が大学卒業から20年間どのように働いてきたのか」をお話ししました。もっと一般化して言うならば「時代の流れに影響を受けた実体験」のお話です。
引用文献は３つ
気楽に聞いてもらえる話をするつもりでしたが、学部での勉強とつながっているっぽく見せるために（一応ね）講義のなかでは文献を３つ引用しました。
【経済学】分野から
・八代尚宏[1997]『日本的雇用慣行の経済学―労働市場の流動化と日本経済―』日本経済新聞社
【経営学】分野から
・金井壽宏[2002]『働くひとのためのキャリア・デザイン』PHP新書
【哲学】分野から
・セネカ『人生の短さについて』岩波文庫
大学での勉強は社会では役に立たないという意見がありますが、そう言う人の多くは学生時代にあまり勉強しなかった人のように思います。テクニック（具体的な方法）ではなくフレームワーク（ものの見方、考え方）という抽象的なレベルで、大学での勉強は人生の役に立つと私は思います。
と同時に、役に立つかどうかで判断するよりも、自分がより良く生きるために学びたいかどうかで判断するのが良いと思うのです。つまり、好きなようにおやりなさい（笑）
次回ブログへ続きます…
偶然ですが良い大学に進学したなぁと思っています。また、浅間温泉街に４年間住んでいたので良い場所に住んでいたなぁと思っています。
キャリア形成はデザイン（設計）だけでなくドリフト（漂流）の要素も重要です。あえて流されるなかでセレンディピティ（素敵な偶然）に巡り合えます。ありがたいことであり、これこそが人生に楽しみを与えてくれます。
そろそろマンション管理組合の会計についてブログで連載したいなぁと考えておりますが、しばらく信州大学のお話を続けます。
次回ブログでは私の講義内容についてお話しします。
